むくまないようにするための、大切な2つの力

体の中には、体重の60%の水分があります。
そのなかの1/3は細胞外液、2/3は細胞内に存在しています。
細胞外液の水分のうち、80%は間質液(組織液)、20%は血管やリンパ管の中にある、血しょう成分、リンパ液となります。
この辺りは、生物でも習ったと思うので、なんとなく聞いた記憶があるかもしれませんね。
では、むくみとはなにか?
むくみとは血液中の水分が血管外に染み出して、皮下に溜まっていることをいいます。
靴下の跡がついたり、指でグッと押したときに跡がついたりすれば、むくみがあると判断できます。
なぜむくむのか?
心臓や肝臓、腎臓が悪い、栄養状態が悪い、手術後、静脈性、薬剤性・・・などなど、原因はいろいろあるのですが、今回はそのような原因は横にそっとおいておきましょう。
基本的なむくみのメカニズムをご紹介します。
大切なのは2つの力。
① 心臓が静脈血を引き戻す力
② 静脈血を上へ押し上げる筋ポンプの力
まず①について。
人は心臓から動脈を通って血液を体のずみずみまで送ります。そして静脈から再び心臓に戻します。
足先まで送った血液は、重力に逆らって心臓まで戻さないといけないのです。
ここで必要なのは心臓のポンプの力。
病気によって心臓の機能が低くなると、このポンプの力が下がるため、むくみやすくなります。
これは心臓に問題がある場合ですね。今回はそっと横に置いておくといったので、なんで書いているんだ!と一瞬思った方もいるかもしれません。
しかし、そうでなくても心臓のポンプの力が、追いつかなくなる場合があります。
体重が増えた場合です。
体を車に例えると、体は車体、心臓はエンジン。体重が増えるということは、エンジンの大きさは変わらないのに、車体だけ大きくなった状態なのです。
あっぷあっぷしてしまいますよね。
②について。
足首の静脈には、80mmHgの圧がかかっていると言われています。
圧が10mmHg上昇すると、静脈内の血液量は6倍に増えます。そのせいで、立っていると足では血管がむくもうとしているのです。
立ち仕事の方がむくみやすいのは、このような理由なのです。
筋肉が発達している方は、筋ポンプ作用が十分にあります。また、筋肉が発達していることで、肌の張りもあるためむくみにくいのです。
しかし、筋肉があっても筋ポンプ作用は低下することもあります。
痛みや、硬さがある場合ですね。
筋肉があるかどうかだけではなく、筋肉がうまく機能しているかどうかも見る必要があるのですね。
まず、この2つはきちんと機能していますか?
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