夏になると、
「弾性ストッキングを履くだけで、汗だくになる。」
「スリーブの中が蒸れて、外したくなる。」
「暑いのに着け続けるのはツラい。」
そのような気持ちになることは、ありませんか?
ただでさえ暑い中、身体にぴったり密着する弾性着衣を一日中つけるのは、本当に大変です。
「必要だと分かっているけれど、今日はつけたくない。」
そのように感じる日があっても、決して意思が弱いわけでは、ありません。
弾性着衣は、リンパ浮腫のある腕や脚に水分が溜まりすぎるのを抑え、むくみの状態を維持するために使います。
暑い時期も、基本的には専門家から指示された装着方法を続けることが、大切です。
とはいえ、ただガマンするのでは、長続きしません。
今回は、暑い夏に弾性着衣を少しでもラクにつけるための工夫を、ご紹介します。
弾性着衣を装着する前に、できる工夫
装着する部屋を、あらかじめ涼しくしておく
弾性ストッキングやスリーブを着ける作業は、思っている以上に力を使います。
夏は、履いている途中で汗をかき、皮膚に生地が引っかかって、ますます着けにくくなってしまいます。
装着する少し前からエアコンを付けて、部屋を涼しくしておきましょう。
扇風機やサーキュレーターの風を当てながら、装着するのも良いかと思います。
汗をかく前に、部屋を冷やしておくことがポイントです。
皮膚を清潔にし、しっかり乾かしてから装着する
汗が皮膚に残っていると、弾性着衣が引っかかり、装着しにくくなります。
汗をかいている場合は、タオルで抑えるように拭き、皮膚が乾いてから装着しましょう。
朝にシャワーを浴びる場合も、皮膚や指の間までよく乾かしてから、装着してください。
シャワー後に保湿剤を塗る場合は、十分に吸収されてから装着しましょう。
皮膚をサラッとさせるよう、ベビーパウダーを使う選択もあります。
弾性着衣を冷蔵庫で冷やしておく
以前、イギリスのストッキングメーカーの方から、教えていただいた方法です。
清潔な袋に弾性着衣を入れて、装着前に冷蔵庫で冷やしておきます。
履いてみると、確かにひんやり感があり、気持ちいいです。
ただ、ストッキングであれば片脚を履いている間に、ひんやり感は薄れていきます。
涼しさが長時間続くわけではありませんが、履き始めのひんやり感があるだけでも、心地よく感じることがあります。
念のため着衣を冷やしても問題ないか、メーカーに確認すると、安心です。
弾性着衣を装着するときに、できる工夫
朝、できるだけ早い時間に装着する
弾性着衣は、朝起きてなるべく早く、腕や脚のむくみが少ないうちにつけるのが、オススメです。
活動を始めてから時間がたつと、重力の影響でむくみが増え、着衣が付けにくくなってきます。
「朝食の準備をしてから」
「洗濯をしてから」
どうしても、女性は家族のことを優先して、自分のことは後回しにしてしまいがちです。
起きたらトイレを済ませ、すぐに装着するなど、自分なりのルーティーンを決めておくと、続けやすくなります。
装着用のゴム手袋や補助具を使う
弾性着衣を素手で引っ張ろうとすると、必要以上に力が入り、汗もかきやすくなります。
ゴム手袋を使うと、生地をつかみやすくなり、少ない力でシワを伸ばせます。
爪による、弾性着衣の傷みを防ぐことにもつながります。
ストッキングやスリーブを装着しやすくするための、補助具もあります。
「毎朝、装着するだけで疲れてしまう。」
「手や腰が痛くて、うまく着けられない。」
このような場合は、装着補助具を試してみるのも一つの方法です。
力任せに引き上げるよりも、補助具を活用し、ラクに続けられる方法を選んでください。
弾性着衣の装着後に、できる工夫
装着後、着衣の上から冷たい水をスプレーする
弾性着衣を着けた後、着衣の上から冷たい水を軽くスプレーすると、水分が蒸発するときに涼しく感じられます。
海外のリンパ浮腫情報でも、暑い時期には着衣の上から冷たい水をスプレーする方法が紹介されているようです。
細かい霧が出るスプレーボトルに氷水を入れ、少量づつ吹きかけてみてください。
外出時には、小さなスプレーボトルを持ち歩くのも便利です。
ただ、湿気が多い場合、吹きかけた水分が蒸発しにくいかもしれません。
外出する時間と場所を工夫する
暑さが強い時間帯に長く外を歩くと、血管が広がり、むくみが強くなる方がいます。
極端な暑さは、リンパ浮腫を悪化させることがあります。
可能であれば、外出はできるだけ朝や夕方の、涼しい時間帯にする。
なるべく地下移動にする。
日陰を選んで歩く。
そのような小さな工夫もできます。
弾性着衣の選択時に、できる工夫
形状や製品の検討をする
同じ圧でも、メーカーや製品によって、生地の厚さや肌触り、通気性などが異なります。
つま先が開いているタイプ、太ももまでのストッキングタイプ、片脚ストッキングなど、形状もさまざまです。
むくみの状態にもよりますが、
・夏場は薄手のタイプにする
・メーカーを変える
・形状を変える
なども、一つの方法です。
むくみの状態を確認した上で、続けやすい着衣がないか相談してみてください。
むくみが軽度の場合は、薄手のタイプもあります。

この他にも、
・シェア&ソフト(medi)
・レックスフィット(リムフィックス)
などがあります。
また、平編みにするという選択もあります。
見た目は厚手ですが、丸編みよりも編み目が粗く、風通しは良いと感じる方もいます。
むくみの状態によっては、厚手の丸編みを選択するのであれば、平編みに変更する選択もあります。
風が吹いている時は風が通るので、やや涼しく感じますが、それでも暑い時は暑いです。
また、価格の問題もあります。
暑いから、という理由ではなく、自分のむくみの状態を確認し、必要であればそのような選択もある、というくらいに考えてください。
夏の弾性着衣について:まとめ
夏の弾性着衣がツラいと感じるのは、あなただけではありません。
毎日必要だと分かっていても、暑さや蒸れ、装着の大変さがあると、嫌になる日もあります。
そのような時は、
・弾性着衣を冷やす
・部屋を涼しくして着ける
・早い時間に装着する
・装着補助具を使う
・冷水スプレーを吹きかける
・弾性着衣の見直しをする
できそうなことから、一つづつ試してみてください。
今のむくみの状態を守りながら、なるべく無理なく続けられる方法を探していくことが大切です。
暑い夏を少しでも快適に過ごせるように、ご自身に合う工夫を見つけてくださいね。

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