リポソーム型ビタミンCとは?通常のビタミンCとの違いを解説

サプリの情報を見かけた時、

「リポソームって何?」
「普通のビタミンCと何が違うの?」
「値段が高い理由は?」

そのような疑問を感じたことは、ありませんか?

この記事では、リポソーム型ビタミンCと非リポソーム型(通常の)ビタミンCの違いを整理します。

目次

リポソームとは?

リポソームとは、リン脂質(細胞膜にも使われている脂質)でできた、非常に小さなカプセルのことです。

その「脂質のカプセル」の中に栄養素を包み、守りながら届けようとする技術がリポソーム技術です。

ビタミンCをリポソーム化すると、胃酸や消化の影響を受けにくくなる可能性があり、結果として血中濃度が高めに保たれたという報告があります。

研究で報告されている違いは?

現時点では、「吸収されやすい」「血中に保たれやすい可能性がある」という報告が見られます。

リポソーム型ビタミンC500mgと通常型500mgを比較し、摂取後の血漿および白血球中のビタミンC濃度がリポソーム型で有意に高かった。(血漿:+27%、白血球濃度:+20%)
Purpura M, et al. Eur J Nutr. 2024;63(8):3037-3046.

リポソームカプセルは血漿中のビタミンCの半減期を延長し、バイオアベイラビリティも向上することが示されている。
Wen CJ, et al. J Biomed Nanotechnol. 2022;18(3):922-927.

血中濃度が上がる=生理機能が上がる?

リポソーム型ビタミンCの摂取は、通用のビタミンCより血中濃度の上昇が報告されています。

だからと言って、それが体内でしっかり働いているかどうかは、定かではありません。

血中カルシウム濃度が高いからといって、骨密度が上がるわけではないのと同様に、濃度が高い=実際に機能しているとは限りません。

この点について、実際の効果を評価した研究があります。

ビタミンCの機能的指標を用いた比較研究

「リポソーム型ビタミンCと非リポソーム型ビタミンCサプリメントによる酸化ストレス・抗酸化力の短期的変化の比較」

として、医療法人美登会はるみクリニックの中山晴美先生が、研究報告されています。

リポソーム型ビタミンC、非リポソーム型ビタミンCそれぞれを摂取した際の、8OHdG/Cre、OS、APを測定し、その生理機能について評価しています。

8OHdG/Cre・・・DNA酸化ストレスマーカー (傷ついたDNAがどれくらいあるかを見ている)
OS・・・酸化ストレス
AP・・・抗酸化力

その考察として、あげられていたのは

抗酸化力に対する効果

・どちらも体内で機能的に吸収・利用された 。
・特にリポソーム型ビタミンCが強力かつ有意な上昇を示した。 リポソーム構造により、ビタミンCの腸管吸収率や血中滞在性が向上し、より効果的に細胞内に供給された可能性が示唆される。
・リポソーム化によって、ビタミンCの生体利用性が高まり、体内の抗酸化力をより効率的に高める可能性がある。

酸化ストレスに対する効果

・両製品とも酸化ストレスを抑制する効果を持つが、ビタミンCが有意に抑制を示した。
・この測定に使用したR-OOH(脂質ヒドロペルオキシド)は主に脂質酸化の初期段階のマーカーであり、血中での酸化状態の変化に敏感
・ビタミンCは水溶性で血中に拡散しやすく、初期の脂質酸化抑制に強く働いた可能性がある。

DNA酸化損傷マーカーの変化

・DNA損傷と修復後の産物で、時間をかけて変化する後期の酸化指標
・リポソーム型ビタミンCで摂取後も有意に持続して低下したという結果より、細胞内、特に核DNAレベルでの抗酸化・保護作用が強く持続したことが示唆される。
・リポソームが細胞膜透過性に優れ、ビタミンCが細胞内のミトコンドリアや核にまで届きやすいことに起因していると考えられる。
・リポソーム型ビタミンCは、より深部(細胞・核)への到達性が高く、持続的にDNA損傷を防ぐ作用が考えられる。

結論

ビタミンC(非リポソーム型)・・・即時的な酸化ストレスの軽減に有効
リポソーム型ビタミンC・・・より深部で持続的な抗酸化作用を発揮

2つのVC製剤には補完的な特性があり、両製剤をタイミングや目的に応じて使い分ける、または併用も今後検討に値する。

このように締め括っています。

どう使い分ける?選び方の目安

どちらが正解というわけではなく、生活スタイルと目的で選ぶのがオススメです。

非リポソーム型が向く方

  • こまめに摂取する習慣がある
  • まずは手軽に始めたい
  • 急性なストレスに対して使いたい

実生活での提案
 「今日は一日外にいて、日焼けした」 「会社のプレゼンで緊張する」 「運動しすぎた」 「抗がん剤治療、放射線治療を受けた」など

リポソーム型が向く方

  • 日中サプリを摂るタイミングが取りにくい
  • 「届き方」「持続」を重視して選びたい
  • 慢性的、細胞レベルでの酸化ストレスや予防的介入として使いたい
  • 胃や腸が弱く、通常のビタミンCが続きにくかった経験がある

実生活での提案
「屋外作業、外回りの仕事をしている」 「日々の勤務で疲れが溜まっている」 「飲酒する機会が多い」「喫煙者」 「肌の老化が気になる」 「骨粗鬆症が心配」 「動脈硬化の予備軍」 「認知症は避けたい」 「悪性疾患になりたくない」など

リポソーム型ビタミンCと通常のビタミンCの違い、まとめ

非リポソーム型は、吸収される一方で体内に長く留まりにくい傾向があります。

一方リポソーム型は、血中濃度が上がりやすく、体内に長く保たれたという報告があります。
また、DNAを守る力も高いという報告があったところも、ポイントです。

ビタミンCは「どちらが絶対に正解」ではありません。生活スタイルと目的で選ぶのがおすすめです。

免責:本記事は健康情報として一般的な内容をまとめたもので、特定の症状の治療を目的としたものではありません。体調や服薬状況により適切な摂取量・摂取方法は異なります。心配がある方は医師・薬剤師にご相談ください。

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この記事を書いた人

牧原 広実のアバター 牧原 広実 理学療法士、リンパ浮腫保険診療士

愛知県蒲郡市出身。
理学療法士21年目。
日本リンパ浮腫学会所属。リンパ浮腫保険診療士。
リンパ浮腫の患者さんとの出会いをきっかけに、むくみの勉強を始める。
むくみ専門クリニック、弾性着衣メーカーの勤務経験あり。
むくみのケア、慢性的な痛みのアプローチが得意。

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