リンパ浮腫の場合、弾性着衣を装着する必要があります。セルフケアも日々の管理として必要になります。
しかし、肩や手を痛めている場合、これらのことを行うことが難しくなります。
手を痛めたときに起こりうる、むくみの変化
「むくんでいない方の手を痛めると、むくみが悪化することがわかりました。」
以前、左上肢のリンパ浮腫の女性がこのように、おっしゃっていました。
右の肩の腱板炎で、セルフケアが十分に、できていなかったそうです。
肩の動きを見せていただくと、確かに右手が反対側の腕まで届いていない。動かそうとすると、右肩が痛くなってしまうのです。
セルフケアをしようと思っていても、痛みがあると、やる気が萎えてしまいますよね。
痛みがあることで、セルフケアに支障をきたす場合もあります。
また、痛みがある場合、リンパ管の働きは悪くなります。
これらの理由から、痛みはなるべく和らげた方がよいのです。
痛みがある場合に行う、痛みに対するアプローチ
痛みがある場合、当院では痛みに対するアプローチも行っています。
痛みが出る原因になっている部分を探し出し、その部分を調整していきます。主にアプローチしていくのは、筋膜です。
筋膜は全身を覆うように繋がっています。その筋膜に対して施術を行っていきます。
グイグイ押すような施術ではなく、押圧して揺らすような緩やかな施術です。
彼女の場合、広背筋を緩めたら、肩の痛みがなくなりました。その後、反対側の腕に手が届くようになりました。
肩の痛みは2年ほど前からあり、反対側の肩に手が届かなかったため、彼女自身が非常に驚いていました。
リンパ浮腫の場合、関節や筋肉の痛みに対する施術で気をつけたいこと
リンパ浮腫の方から、よくお伺いすることがあります。
「痛い部分があるけれど、リンパ浮腫のことを知らないマッサージや整体に行くのは心配。」
確かにリンパ浮腫の場合、施術内容には注意しなければなりません。
リンパ浮腫の部分を強く押されたり、温められたりすると、むくみが悪化する場合があります。
どうしても強い施術を受けたい場合は、施術前後でむくみが悪化していないか、必ず確認してください。
リンパ浮腫で、関節や腰の痛みがある場合は、痛みに対する施術も必要です。
まとめ
リンパ浮腫の方で関節痛や腰痛などをお持ちの場合、マッサージや整体などに行くようなこともあるかと思います。
その場合、施術方法、強さなどに気をつけて施術者を選ぶようにしてくださいね。
リンパ浮腫に対する知識がある施術者ですと、安心ですね。
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